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外食・中食ビジネス

コラム仮

デリバリー市場の成熟化に向けて取り組むべきこと

デリバリー市場の成熟化
あるデリバリー事業を推進しているクライアントでは、
支援開始から毎年20-30%ずつ売上を伸ばされてきており、
2年間で10万人商圏内シェア10%くらいまで高まってきました。

 

目標は一番店シェアの26%なので、
まだまだ伸びしろとしては十分なのですが、
ここに来てチラシやWeb広告の反響が徐々に落ちてきており、
新規獲得コストも1件当たり2,000円くらいは上がってきています。
 
原因として、商品やサービスの陳腐化なども考えられるのですが、
競合店の増加も一因として考えられます。
 
デリバリー自体はまだ成長期にあり、
市場の拡大に比例して売上も伸びるため、
どんどん新規顧客を獲得するための施策を取りながら、
同時にあらゆるニーズに応えられるよう商品も拡大させていきます。
 
一方で、成熟期では、顧客ニーズが多様化すると同時に、
大手参入や競合店増加により商品やサービス自体が一気に陳腐化するため、
あれこれ揃う総合店ではなく、高い専門性を持っていないとなかなか選ばれにくく
なっていきます。
 
この成長期から成熟期への移行で重要になることが、
 
1)総合型から専門店型へ
⇒成長期であれば潜在ニーズに対するニーズ喚起がポイントになるので、
より幅広いニーズに応えられるように仕出しなら弁当、寿司、オードブル...など、
全方位的な品揃えが要求されるが、
成熟期ではより多様化した顧客ニーズに対応するために、
「肉弁当専門店」など、より専門特化したブランドを構築する。
 
2)市場シェアから顧客シェアへ
⇒1顧客のデリバリー利用金額のうち自店利用の割合を伸ばすために、
商品・接客・固定客化改善による離脱防止やマルチブランドによる利用動機付加で
利用頻度を高める上記2つの発想転換です。
 
この点、先ほどご紹介した企業でも、
商品の改廃頻度アップやアフターフォローの見直しを進めつつ、
これまで仕出しの1カテゴリーだった寿司宅配を、
日常用途も対応する別ブランドの専門店として切り出しました。
 
本来個人向け仕出しの利用頻度が1.1回程度でしたが、
利用頻度が本来2.6回程度と比較的高い寿司宅配を付加したことで、
1顧客当たりの利用回数も高まってきてくれています。
 
今後、デリバリーも成熟化を迎えるなかで、
既存の延長線上だけではどんどん新規顧客獲得コストは上がり、
収益性は下がる一方です。
 
成長期の今、まず取り組むべきは早期一番店化である点変わりないのですが、
今後の成熟化に向けて、
専門特化と顧客シェア発想への転換は進めてみてはいかがでしょうか?
 
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担当者

外食・中食ビジネスチーム

船井総合研究所の外食専門コンサルティングチームです。
新ビジネスモデルの提案、新規出店、リニューアル、集客、人材採用、評価制度構築、FC本部構築など、飲食店に専門特化したご提案をさせていただきます。

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