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コラム仮

定着率アップのために、なぜ「評価制度」が有効なのか?

採用難の現在、人材の確保はどの飲食店経営にとっても重要なテーマです。
採用するのでさえ大変なのに、飲食店にとってもうひとつ大きな課題が、定着率です。

 

この定着率アップのための取組として、
私たちのご支援先では「評価制度を整備したい」という飲食店が増えています。

 

なぜ、評価制度を導入すると定着率が上がるのでしょうか?

 

まず、スタッフが辞めていく理由の一つに、その職場に残っても将来が見えないということがあります。
まず、飲食業界は長時間労働が常態化している店舗が多く、体力的にもハードな仕事です。
加えて、3年後、5年後を考えたときに、自分がどんな立場でいくら位の給料をもらえるのかわかりません。
目の前の仕事が辛い、その上、将来も見えない。これでは辞めてしまいます。

 

したがって、評価制度を作る際、まずやるべきことは、3年後から5年後の魅力的な未来を示すことです。
ある飲食店様では、これを「会社の歩き方」という小冊子にまとめました。

 

「主任」「店長」「課長」などの昇格基準のほか、「経営幹部コース」「マイスターコース」など、
キャリアプランの選択肢をいくつか用意しました。
加えて、そのためにマスターしてほしい行動や成果の基準を明確にしました。

 

目の前の仕事だけで評価項目を作るのではなく「将来こういうことができるようになってほしい」という、
キャリアプランと連動した評価基準で、仕事の評価を行うようにしたのです。
これが功を奏し、以前は1年間で50%だった離職率が、10%台まで低下し、
経営的にも人材は安定しています。

 

さらに、この飲食店様では、評価結果に対する「フィードバック面談」を行うようにしました。

 

この「フィードバック面談」によって、部下は
「なぜ評価されたのか」「なぜ評価されなかったのか」を知ることができます。
さらに「上司が自分を見てくれている」ことを実感できます。
例えば、離職率を5%前後に抑えている、ある飲食店様のフィードバック面談の流れは、以下の通りです。

 

① 評価対象期間中の行動目標と取り組みについて、良かった点を褒める
② 何が課題か、自分の意見を述べてもらう
③ 課題について、上司からの意見を述べる
④ 課題をクリアするために、上司がサポートできることを伝える

 

店長がメンバーとじっくり向き合う時間を作ることで、「自分のことを見てくれている」という実感が持てます。
さらに行動目標に対してどれぐらい達成できたか、成長度合を振り返る機会でもあります。

 

「長期的な将来のキャリアプランを明確にすること」
「短期的なモチベーションアップのために、評価のフィードバックを行うこと」
定着率が経営課題である飲食店様は、この2点を実践してみてください。

原 康雄(はら やすお) 2016年11月24日



 
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担当者

外食・中食ビジネスチーム

船井総合研究所の外食専門コンサルティングチームです。
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