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農業×福祉の先端事例!いちごの自社生産からジェラート製造・店舗販売まで行う社会福祉法人

農業というフィールドで福祉サービスを展開していく『農福連携』という考え方は日に日に高まっています。とりわけ障害福祉に関して相乗効果は高いと言われており、障がい者の就労支援の一環で農業に取り組む事業所も増加しつつあります。しかし一方で、新規参入にとって農業は技術的な障壁もあり、きのこ類などの簡易的な栽培以外ではうまくいかないケースも散見されるのも事実です。

今回は社会福祉法人を立ち上げた時から農業へ取り組み、生産から加工まで自社で行っている天成会をご紹介します。天成会ではいちごを中心としてトマト、しいたけ、キクラゲ、ブルーベリーなどを他品目の野菜を栽培・販売している。またいちごを原料としてイタリアンジェラートを製造、店舗販売など生産から加工まで一貫して行っており、農業生産を行う企業であっても展開が簡単ではない6次産業化を実現しています。

農業としての就労支援の重要性

天成会ではいちごを1反6畝の面積での栽培の他に、様々な作物を栽培しています。効率を考えれば、いちごだけに絞って生産していくのがよいと思われるが、実は様々な作物を生産している重要な理由があります。
それは訓練としての農業を成立させて、障がい者の方々を自立させるという目的があるからです。様々な品目をやることで別な作業が生まれ、その多様な作業の反復によって一般就労へのつなげていく、そんな意味合いがあります。
島田理事長の「利用者支援というのはお金ではない」という思いが利益追求ではなく、あえて多様な品目を栽培することで訓練につなげることに繋がっているのだと感じます。
実際、一般企業への就職は毎年2名決まっており、IT企業、ゴルフ場のグリーンキーパーなど農業関連ではない企業でも実績が出ていることが、綺麗な言葉だけではない事実の証明でもあります。

農産物の販売について

生産した農産物は直売所だけではなく、近隣の飲食店やホテル・旅館へ卸販売を行っています。
開拓のための営業は力を入れて営業活動をしたというよりも周りから声が掛かって紹介で自然につながりが出来ています。
本来ならばスーパーやレストランには自分で電話がけを行い、試食を通じて取引してもらえるかどうかを決定していきます。
しかし、それらを省略しているのは島田理事長の人徳となによりもおいしい農産物を生産しているからです。
また、いちご、ブルーベリーは加工品にまわしてイタリアンジェラートを製造しています。ジェラートの種類は10種類以上あり、卸販売だけでなく実店舗「桜蔵」をオープンさせて販売も行っています。
生産した農産物はすべて販売・加工できており、無駄がないやり方をしていることが伺えます。

今後の事業展開について

島田理事長は農作業を介護が必要な方でもできるような環境を整え、身体障害で半身麻痺であっても、車椅子であっても同じように働ける状態は実現させたいとお話をいただきました。
最終的には5ha(5万㎡)まで農地を拡大して障がいを持った方々を200名受け入れられる施設作りを目指していきたいという目標に向けて今後とも進んでいきたい、という構想を描いておられました。
障がい者と農業のあり方は今後、「労働力として障がい者を活用する」という流れから「農業を通じて訓練を行い、自立していく」という方向へ進んでいくのではないでしょうか。
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担当者

農業ビジネスチーム

船井総合研究所の農業経営者向けコンサルティングチームです。
生産者・農業経営者が自分たちの生産する農産物の価値をあげて販売するためのコンサルティングを実施いたします。
全国の農家の最新事例をもとに、成功する6次産業化の方法をご提案いたします。

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