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農業ビジネス

コラム仮

日本一のたまご直売店が大切にする考えは、『お客様の要望には対応しないが、お客様の願望は満たす!』

熊本県北部の過疎が進む農村地帯に、早朝から車や観光バスが押し寄せる日本一の卵の直売所が養鶏企業コッコファームの直売店「たまご庵」になります。

お目当ては、一箱に3キロも入った「朝取りたまご」。
1,200円もする箱入りの生卵が飛ぶように売れて行く...週末ともなると、その数なんと1日1,000箱を超えます。

卵を売るだけでなく、鶏肉や卵を使った様々な加工食品を販売しています。卵サンドイッチやオムライスに厚焼き卵、スイーツ等々、まさに“卵尽くしの農業ビジネス”で施設年商10億円、年間100万人以上の人を集め続けています。

そんな「たまご庵」でも圧倒的な人気を誇る商品が、1箱1,200円で、1日1,500箱以上も販売したこともあるダンボールに入った「生卵3kg」です。

今でこそ、大人気の商品ですが、販売開始をする20年以上前は社内でも「卵が割れる」「絶対に売れない」と猛反対でした。

当時はバブル期のなごりもあり過剰包装が主流で直売店でも高級感を重んじて幾重にも卵を包み販売を行っていました。

そのような中、この商品を販売することになったのは、卵の直売店を立ち上げ、卵の品ぞろえで勝負しようとしても直売店は閑古鳥が鳴きっぱなしの時。

「お客様は何を望んでいるのか?何を提供すればお客様のニーズにこたえることができるのか?」を考え抜いて出た、
「サイズや規格は無視して朝とれた卵を段ボールに一緒に入れて売ってみてはどうだろう。お客様は見かけではなく生産者から直接買うことを求めているのではないか!」
という結論から販売を決定しました。

言われるがままではなく、お客様の真のニーズを捉える

コッコファームのたまご庵が日本一にまで成長したポイントは、“表面的なお客様の声(ニーズ)を実現する”という事ではなく、『本当にお客様が望んでいる真のニーズを捉えるという事にフォーカスし続けその真のニーズを満たすものを常に提供していった』ことになります。
 
一般的にはお客様の声(ニーズ)からそのニーズに応えることが大切だと言われていますが、ただお客様から言われるがままに商品を仕入れたり、サービスを改善するのではなく、「なぜ、お客様からそのような声がでるのか」を考えることがとても大切になりますのでお客様の声の奥に潜む願望を捉えて、その願望に応えていただければと思います。

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担当者

チーフコンサルタント

前田 輝久

大学卒業後に船井総合研究所に入社。以来、食品業界のコンサルティングに20年従事。業態開発・商品開発・売り場作り・販売促進・WEB活用などマーケティング全般のコンサルティングをしている。業界として食品メーカー、生産者などのクライアントを中心として、直売ブランドの立ち上げや商品開発並びにブランディングのコンサルティングを実施している

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