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食品メーカービジネス

成功事例(仮置き場)

急成長の「甘酒」導入で売上1億円増、キャッシュフロー大幅 改善を実現した醸造メーカーレポート



【ピックアップ事例企業の紹介】
企業名:株式会社和僑商店 代表取締役
株式会社峰村商店 代表取締役会長
今代司酒造株式会社 代表取締役会長 葉葺正幸 氏
所在地:新潟県新潟市古町糀製造所にて甘酒・糀文化をひろめた、甘酒ブームの立役者。その後、新潟の日本酒蔵・味噌蔵など小さな老舗醸造メーカーを次々と再建、リブランディングを行いグループ化。
地域コングロマリット企業として注目を浴びている。





和僑商店様

お話:株式会社和僑商店 代表取締役 葉葺正幸氏


3分で読めるレポート!

醸造業界ならでは!成長期の「甘酒」カテゴリーの一点突破戦略で、売上、利益、キャッシュフローを大幅改善!全国の中小醸造メーカーが注目するビジネスモデル


和僑商店は、糀をコンセプトにした古町糀製造所をオープンしました。その後、新潟ものづくり企業の再建をミッションとし、新潟県内の醸造企業を一社ずつ再建していきました。
今では、日本酒の今代司酒造、味噌製造の峰村醸造・越後味噌醸造などの醸造企業グループとなりました。共通しているのは安定期の衰退産業であること。衰退産業の醸造マーケットでは例えヒット商品を開発し続けても伸びが止まります。
これ以上の成長を実現する何か起爆剤はないかを常に考えていました。

糀ブームの火付け役と言われた古町糀製造所は 順調、酒蔵はデザインを重視した日本酒が大 ヒット!!ただ、その先の展望が見えない・・・ 「何か手はないか・・・」と悩む日々。

我々の醸造事業のスタートであった「古町糀製造所」は「糀」をコンセプトにしたブランディングが時代にマッチし次々とヒット商品も生まれ、都心への出店なども重なり比較的順調に推移していました。その後、和僑商店グループの今代司酒造が出した「錦鯉」という商品が、デザインも話題になり海外での受賞を続けるなど大ヒット。ただ、大ヒットしたのは良かったのですが、グループの味噌醸造企業も含めて、その後のヒット商品がなかなか生まれません。当時は、

・コンセプト設計やデザイン先行で商品が売れるが、
発案が私個人に依存し、各社が永続的に儲かる仕組みになっ
ていなかった
・製造キャパが限られているためこれ以上販売を増やせない

という悩みを持っていました。
また、古町糀製造所ブランドの成長と比べると、衰退市場の日本酒や味噌業界で新商品を作っても、想像を超えるような爆発的かつ継続的なヒット商品にはなりにくいということも感じました。

また、同業他社からは、「醸造メーカー独特の、原料を仕入れて長い時間をかけて製造し、販売して現金回収に至るのが一年程度。醸造業は業績アップだけではキャッシュフローもなかなか改善しない。なんとかしたい。」という声も多く耳にしていました。

当社もグループ全体での売上は確実に伸びていましたが、事業として見ると醸造業特有のサイクルのためにキャッシュフローはなかなか改善せず、今後の発展と成長のためにも、その部分は大きな課題でした。

成長カテゴリーの「糀」で伸びた自社。衰退市 場での商品開発ではなく、伸びている市場、 成長カテゴリーでヒット商品を作ることに着目。

このような状況の中、原点に戻り古町糀製造所の成長を振り返ると、

・伸びている市場、『成長カテゴリー』での展開
・女性や若い世代もお客様にできる商品開発

この2点が醸造業界には必要だと感じました。当時ブームの兆しがあった美と健康マーケットに着目し、日本酒でも味噌でも「甘酒」、それも、新たな飲料として受け入れられやすい「ストレートタイプ甘酒」をきっかけに展開して行こうと決意をしたのでした。

甘酒カテゴリーの徹底強化でグループ内の 各企業からヒット商品が続出! 製造から販売・回収までの期間が短縮し、 キャッシュがどんどん溜まっていく好循環に。

甘酒は、今日では多くのメディアで取り上げられ市場も拡大しています。一方で、導入している競合企業も増えつつあります。しかし、私は、競争に対しての不安・心配は実はまったくありません。なぜなら、甘酒は各企業やその地域の「色」を出しやすく、それぞれのファンをつくることができ、お客様としっかりつながっていれば“浮気”はされにくいためです。

「蔵のお酒や味噌と同じ糀を使って」「地域の米を使って」「糀のしっかりしたタイプ」「さらりと飲みやすいタイプ」など、様々な展開が可能です。

設備投資をし生産体制を整え、グループ企業でそれぞれ特長のある甘酒商品を開発しました。

直売店、通信販売、物産展などで売上はすぐに上位になりました。甘酒をきっかけとして企業のことを知っていただき、他の商品の販売にもつながっています。

何より、現金化までのサイクルが2ヶ月(60日)と短いため、キャッシュフローの改善、経営の安定につながっている点もとても大きいです。

成長カテゴリーの甘酒 市場に参入して良かった ことは…

①今も伸びている成長市場なので、作れば作るほど売れて行った。
②直売店、通信販売、物産展、卸などすべての販路、業態でも売れる商品ができた。
③今まで接点が少なかった、若年層や女性のお客様から支持され、将来の見込み客が増えた。
④甘酒をきっかけに他の商品も売れる様になった。
⑤製造スタートから1ヶ月以内で商品が完成。2ヶ月以内で現金となるので、キャッシュフローが安定した。

その結果

たった1年で、グループ内の醸造企業は
年商に1億円の売上を“付加”
することができました。

甘酒導入・強化をして、様々な悩みが吹き飛びました。
キャッシュフロー大幅改善という経営的なことだけではなく、甘酒をきっかけにして卸や直販・通信販売でのビジネスチャンスも増加しました。更に社員がどんどん前向きになっていき、日本の伝統産業である醸造を革新していく!と様々な取組に自発的にチャレンジしてくれるようになりました。地元である新潟市の沼垂地区を醸造の街にしようと開催している「発酵・大醸し祭り」は7000名を集める名物イベントとなっています。これからもグループ一丸となって邁進してまいります。

まだ間に合う!甘酒ビジネス。 安定的売上確保&キャッシュフロー改善が 「設備投資ゼロ」でできる方法あります。

はじめまして、私は、㈱船井総合研究所、フードビジネス支援部の中野一平と申します。食品製造業の直販強化・参入に、10年以上関わらせていただいております

今回取り上げました和僑商店様での取り組みは、今日の多くの醸造企業が抱える課題を解決していく大きなヒントになるかと思います。ストレート甘酒を軸に、伸びている市場で展開し、業績を上げている企業は実際に多数あります。

葉葺社長もレポート内でおっしゃっていたことをまとめますと、甘酒導入をお勧めする理由は、主に以下の3つです。

急成長の「甘酒」導入を中小醸造メーカーにおすすめする3つの理由
その1.自社の独自性を出しやすい
その2.新たな客層を獲得できる
その3.キャッシュフローが改善される

1. 自社の独自性を出しやすい

拡大を続ける甘酒市場ですが、競合商品を見かけることも多くなりました。各社が甘酒を品揃えに加える中、「自社の独自性」を打ち出すことが大きなポイントとなります。ベースとなる米、麹を自社製造や地域のものにすることによってそれは解決します。逆に言えば、それだけのことでカンタンに独自性を出せるのです。

2.新たな客層を獲得できる

甘酒は「美と健康」の要素を持ち合わせ、女性や若年層にも注目されている商品です。醸造業界メインの客層であったシニア・シルバー世代とは異なる新たな客層の発掘もできます。
また、ストレート甘酒はリピート率も高く、かつ、購入者の2人に1人はその会社の別の商品も購入しており、自社の顧客として関係を続けることが可能です。

3. キャッシュフローが改善

醸造商品は、原材料を仕入れてからお金になるまで半年~1、2年かかります。一方、甘酒は、米を手に入れてから2ヶ月以内に現金化が可能です。「すぐ出来、すぐ売れ、すぐお金になる」甘酒によりキャッシュフローが大幅に改善します。

『今からやっても大丈夫なの!?』 『うちはストレートタイプ甘酒は造れないし、 今更、設備投資もしたくないんだけど・・・』

ここまで読まれて、この様に感じられている方も実際は多いかと思います。結論を申しますと大丈夫です。この1~2年、新聞やテレビでの甘酒記事が増えました。商業施設の食品売り場でも甘酒コーナーがつくられています。大手の酒&味噌メーカーも設備投資をしさらに本格的に参入してくることがニュースから見てとれます。「市場が拡大して、より甘酒が身近な商品になる」ということです。もともと市場規模100億円未満の冬の飲み物であった甘酒が、健康志向により毎日の飲み物として夏場でも売れる様になりました。ニッチな商品では上位企業しか売上は得られませんが、市場拡大商品は多くの企業で売上を上乗せできるのです。「競合が増えて自社の甘酒は売れなくなる」ではなく「うちのお客様が甘酒“も”買ってくれる様になる」のです。

ストレートタイプ甘酒の商品化が難しいことも存じ上げています。設備投資も確かに高リスクです。OEM活用がポイントです。ズバリ、和僑商店グループでのOEM製造、ノウハウ提供が可能です。ご希望のお米やタイプで造れるため、貴社のオリジナル商品として展開でき、先にお伝えした自社の独
自性を訴求できます。

※こちらのレポートは2017年 7月25日開催の「中小醸造メーカー向け経営革新セミナー」のレポートです

担当者

マネージャー

中野 一平なかの いっぺい

日本全国様々な食品メーカーでのコンサルティングを行っている。船井流即時業績向上法を落とし込んだ「造り手の想いを伝える」通販や体験付加型直販を得意としている。
これまで500件以上の様々な食品の直販事例に携わり、四季を通じたイベント、通信販売、固定客化、蔵祭り・工場祭などで実績を上げている。
特に蔵祭り・工場祭の年間ご支援数は船井総研で最も多い。

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