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食品メーカービジネス

コラム仮

常識を超えろ!業界の枠を飛び越えることが成功のポイント!



皆様こんにちは、船井総合研究所の前田輝久です。
 
今回は6月に食品ビジネス研究会の会員様と金沢へモデル企業の視察ツアーでご訪問した際に特に印象に残った丸八製茶場様の取り組みと考え方についてお伝えします。
 
丸八製茶場は、皆様も一度は目にしたことがあると思われる「献上加賀棒茶」というほうじ茶を販売している企業です。
 
この「献上加賀棒茶」がすごいのは、製茶業界では「ほうじ茶」は煎茶・緑茶に比べて価値の低いお茶と考えられており、価格も煎茶・緑茶の半分以下の価格で販売されるお茶にも関わらず、煎茶・緑茶と同等かそれ以上の単価で販売し、ヒット商品となっていることです。
 
この商品が生まれたのは、昭和58年に昭和天皇が宿泊されるホテルから「最高のほうじ茶」をつくって欲しいという依頼がきっかけになります。その時に一番茶の茎を原料として加賀棒茶を製造したのが今の商品になっています。
 
この商品開発を機に今まで卸売りを中心の事業から直売を中心の事業へ転換されました。しかし、当初はなかなか商品が売れず、業績も下降線だったそうです。
 
しかし、販路を県内ではなく、首都圏へと狙いを変えて展開したところ徐々に取引先も増え、ある雑誌に取り上げられたことをきっかけに消費者直販も伸び、売上も伸びていきました。
 
この商品の成功は、製茶業の常識では考えられない「ほうじ茶」への値付け、付加価値化にあります。業界の常識では一番茶を焙煎することはありませんし、ほうじ茶の価格を100g1000円の値付けをすることもできません。
 
しかし、業界の常識ではなく、自分たちの強みや地域の文化をもとに商品開発をして、価値のわかってくれる販路へシフトチェンジしたことで成功され、今では金沢のお土産の中でも有数の商品になっています。
 
この丸八製茶場の成功事例のように今までの慣習や業界の常識にとらわれないことが新しい事業、商品開発、取り組みの成功につながります。
 
最近よく聞く「働き方改革」もいまのやり方(慣習)が本当に必要か見直すことで全く新しい働き方が見えてくると思います。
 
新しい取り組みを行う時にはまずは今までの慣習、常識を見直すことをお勧めします。そして、そのヒントの多くは異業種の成功企業の取り組みを知ることで気づくことも多いようです。
 
そして、様々な企業の成功事例を聞くことのできる船井総研で最も大きなセミナーが8月に開催されます。
ご興味の方は下記のページをご参照ください。
https://lp.funaisoken.co.jp/keieisenryaku/
 



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担当者

チーフコンサルタント

前田 輝久

大学卒業後に船井総合研究所に入社。以来、食品業界のコンサルティングに20年従事。業態開発・商品開発・売り場作り・販売促進・WEB活用などマーケティング全般のコンサルティングをしている。業界として食品メーカー、生産者などのクライアントを中心として、直売ブランドの立ち上げや商品開発並びにブランディングのコンサルティングを実施している

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