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コラム仮

現場での人材育成のコツ

従業員
今回のテーマはマネジメントです。
マネジメントの中でも「人材の育成」という部分について、
実際の事例を交えながらお伝えしたいと思います。

 

人を戦力化するときに一番大切にしているのは学ぶよりも「慣れる」ということです。
色々と仕事を教えるよりも忙しい現場でとにかく仕事をしてもらうことが一番の成長になります。
 
そして、さらに成長させるには、
常にその人の仕事ができると思っている限界プラスアルファの仕事をしてもらいます。
 
そうすることで自分自身で工夫をして、仕事の効率化ができて、生産性が自然とあがっていきます。
 
例えば、ある小売店舗で1日の販売10万円程度の業務でも忙しいといっていたレジ対応をしている女性スタッフが、
通常の3倍以上の売上のある2日間のイベント時に、いつもと変わらない人員でレジ対応をしてもらうと、
今まで「忙しい、忙しい」というのが社長へ向かっての口癖だったのが、イベント後は10万円の売上の日は
「暇ですね~」と社長に話しかけるようになりました。
 
自分が限界だと思っている壁を「やるしかない」環境におくことで、自分で勝手に突破してくれたのです。
 
また、業務を行う目的と意義をしっかり認識させることも大切になります。
自分が新しく行う業務自体が会社にとってどれだけ大切で、
本人に期待しているということをしっかり言葉で伝えます。
 
ただ、それだけでは期待につぶされてしまうこともありますし、やりきれないこともあるので、
責任者(社長)に必ず本人に声をかけるようお願いしています。
そして、できていないことを責めるのではなく、できていることを褒めるようにします。
そうすることで、新しい仕事に取り組んだことに対して認めてあげることになるので、本人のやる気も上がります。
 
ポイントはただ任せるのではなく、責任者が観てあげること。
そして、“仕事の成果を認めてあげること”です。
人というのは「誰かのためになっている」と実感できるときにやりがいを感じるので、仕事を評価し、
認めてあげることがとっても重要になります。認めてあげることで仕事に対してのモチベーションも上がり、
仕事に対して前向きになれるのです。
 
このように人を戦力化、育成しようと考えた時は、
工夫して働かざる得ない環境を用意してあげるのが一番の近道になります。
 
ただ、無理に働かせ続けるだけでは辞めてしまいますので、
しっかりとしたフォローを責任者自ら行うことが大切になります。
 
つまり、人を育成していくために重要なことは

1.やらざる得ない環境において能力を引き出してあげること
2.取り組んだ仕事を認めて、評価してあげること

の2つになります。
 
あるフランスのブランド漆器の製造販売をしている経営者は、自分たち経営者の仕事は
働いている社員とコミュニケーションをとることと仕事を受注して社員に仕事を与える
ことだけだと話されていました。
 
皆様方が組織の中でもっと生産性を挙げて仕事を取り組むときはぜひ、
上記の2つを意識していただければと思います。
 
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担当者

チーフコンサルタント

前田 輝久

大学卒業後に船井総合研究所に入社。以来、食品業界のコンサルティングに20年従事。業態開発・商品開発・売り場作り・販売促進・WEB活用などマーケティング全般のコンサルティングをしている。業界として食品メーカー、生産者などのクライアントを中心として、直売ブランドの立ち上げや商品開発並びにブランディングのコンサルティングを実施している

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