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【ATELIER KYOHEI様インタビュー】住宅街立地でブランド・商品力を武器に“目的来店”を獲得するブランドの作り方

いつもコラムをご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。 4月度の『製菓・製パンビジネス研究会&単品スイーツ研究会』では株式会社ATELIER KYOHEI 代表取締役 三上恭平氏をお迎えし、特別ゲスト講座を行いました。今回は株式会社ATELIER KYOHEIのお取組みを研究会でのご講演を基に、ご紹介できればと思います。

■三上氏の紹介

株式会社ATELIER KYOHEIの代表であり、シェフパティシエ。スイーツ未経験企業を中心に、日本全国におけるスイーツ専門店の商品開発を手掛け、その実績は50店舗以上。 2023年には、自身のスイーツブランド「Patisserie Kyohei Mikami」をオープン。

■Patisserie Kyohei Mikamiのコンセプト

「持ち帰れるアート」をコンセプトに調理技法や見た目にこだわった数々のスイーツを取り揃える。

商品構成としては「テイクアウト」「イートイン」「完全予約制デセールコース」の3部門により普段使い~ハレの日使いまで対応し、幅広い需要を獲得している。

■住宅街のど真ん中でも勝てるブランド戦略の構築

Patisserie Kyohei Mikamiは、上野毛駅から徒歩15分の場所に位置する。店舗の周辺にはコンビニと住宅街しかないため、目的来店客を獲得するための動機づくりが重要であった。その中で三上氏は①「体験型」デセールコースによるブランディング②ギフト・手土産需要の獲得③生産性と名物化を加味した商品設計 の3つの施策を行った。

①「体験型」デセールコースによるブランディング

Patisserie Kyohei Mikamiの目玉ともいえる甘味懐石では26,000円(税込)で10皿のコースが楽しめる。通常のスイーツコースは1万円ほどで約5皿を提供するが、 Patisserie Kyohei Mikamiではそれを上回る価格とコースの内容で差別化を図る。他店とは差別化された価格・内容により、若年層にはハレの日使いで、高齢の富裕層にはメニューが変わる度にご利用いただけている。新規客・常連客化が容易なブランディングを行っている。また、甘味懐石では「食材の組み合わせ」と「調理方法による掛け合わせ」をもとに、他店にはないエッセンスを加える点が支持されている。例えば洋梨にわさびを加えた洋梨のソテーや、フルーツを寿司と合わせた創作寿司、ガトーショコラや無花果を揚げた創作天麩羅などシェフの独創性が光る。体験型デセールを入口商品とし目的来店客を獲得している。

②ギフト・手土産需要の獲得

前述した体験型デセールコースは、独自のコンセプトが話題となり連日反響を呼んでいるが、一方で売りの要素でもある「目の前でつくる」要素は、時間・工数がかかる懸念点もある。そこで三上氏は生産性が高い「焼き菓子」に目を付けた。SNSで積極的に発信したり、一番商品を分かりやすくディスプレイすることで、焼き菓子の売上構成比を意図的に増やすよう試行錯誤した。効果は徐々に表れ、オープン当初は20%だった焼き菓子の売上構成比が、直近では39%と約2倍に膨れ上がった。

③生産性と名物化を加味した商品設計

上記の焼き菓子と同じ考え方で、プリンやショコラといった生産性の高い商品も店舗で販売している。これまでの単品スイーツ開発コンサルで身につけた商品群をベースに、工数が少なく、レシピと機械があれば比較的簡単につくれる属人性が低い商品となっている。 

Patisserie Kyohei Mikamiの集客と経営のポイントをまとめると、属人生は高いが高単価かつSNSで話題になりやすいデセールコース・イートイン商品を入口商品に構え、属人生が低く馴染み深い商品を出口商品とする戦略といえる。商品種類の多さと安価な価格で勝負をすることなく、他店と差別化は図る、生産性・集客面のバランスを見事に保つハイブリッドな商品戦略を実行している。

■販促媒体としてのInstagramの活用

Patisserie Kyohei Mikami では、Instagramの運用に力を入れている。1万人を超えるフォロワーを抱えるブランドアカウントは、全体の10%と言われるが、その1万人をたった半年で達成した。インフルエンサー活用も積極的に行う中で、インフルエンサーの選定は特に重要と考える。「ブランド独自のの強みや魅力をどれだけ伝えられるか?」といった点にフォーカスを当て、費用対効果を意識しながらインフルエンサー活用・自社運用を行っている。

■今後の展望

引き続き、独創的な商品開発で認知度を拡大するとともに、スイーツをきっかけに笑顔や幸せになれる時間を提供したい。

★様々なゲストをお迎えする”経営者のための勉強会”とは?

『製菓・製パンビジネス研究会&単品スイーツ研究会』では、今回ご紹介した、株式会社ATELIER KYOHEI様のような業界の先進企業をお迎えして特別ゲスト講座をお届けします。中堅・中小企業の経営者のための、会員制の勉強会として、ゲスト講座のほかにも、同業者との交流、コンサルタントの講座、視察ツアーなど充実した内容。ネットでは得られないリアルな一次情報を交換でき、お互いを高めあえる貴重な場です。

★無料お試し体験実施中!

『製菓・製パンビジネス研究会&単品スイーツ研究会』は、低投資・高収益・全国でも成功事例多数のスイーツ単品専門店に取り組む経営者、これから取り組む経営者の方のための実践型勉強会です。ただいま『製菓・製パンビジネス研究会&単品スイーツ研究会』では、1回分の研究会を無料で参加いただける〈お試し体験〉を実施しております。

永続する地域1番店の菓子店・製菓製パン店・スイーツ専門店を目指されている会社様は、この機会に、ぜひご参加いただき、次の一手を決める種を見つけて頂ければと思います。

https://food-business.funaisoken.co.jp/biz-confectionery-study/

次回以降のお試し日時
■2024年06月25日(火) 
■2024年08月21日(水) 
■2024年11月19日(火) 

経営研究会の詳細・申込はこちらから>

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担当者

アソシエイト

光永 春華みつなが はるか

大学卒業後、船井総合研究所に入社。入社後は、外食企業におけるSNSを活用したプロモーションや、WEB集客に強い商品の提案を中心にコンサルティングを実施している。

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