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スイーツ&ベーカリービジネス
コラム仮
統計で見る!食品小売業の今までとこれから2020年版
船井総合研究所 地域食品振興グループ スイーツチーム チームリーダーの中渕です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
世界情勢の変化、新型コロナウイルスの猛威、海外訪日客の減少、
増税による消費額の減少などなど、2019年の末から2020年頭にかけて外部環境の変化は激しく、各種の経済指標データが荒れに荒れるスタートです。日本国内の需要の減少は肌感覚で気づいていましたが、ここにきて海外訪日観光客の減少が重なり、全国に出張に出ている我々は、人の動きの変化を非常に感じています。
そうです!人が明らかに少ないのです。
しかし私の関係先の食品製造業・小売業20社くらいの数値を見ている限り、前年売上をそれほど落としていません。むしろ伸びている企業がほとんどです。販路別に売上を見ると落ちている販路もありますが、トータルで見ると落ちていないのです。
それはなぜか?まずは経済産業省の商業統計より2019年12月の速報を見てみましょう。
2019年12月の商業動態統計速報によると商業販売額は41兆4,200億円(前年同月比-5.1%)という結果でした。
このうち小売業は13兆7,580億円(-2.6%)、卸売業は27兆6,620億円(-6.3%)です。
業態別にみてみますと、
◆百貨店
2019年12月の販売額は7,049億円(前年同月比-4.8%)でした。百貨店の主力商品である衣料品は、紳士服・洋品が-9.5%、婦人・子供服・洋品が-7.4%、その他の衣料品が-12.1%、身の回り品が-7.2%であり衣料品全体では-7.9%となっています。
増税後の可処分所得の減少や景況感の悪化、暖冬など、アパレル業界には厳しい年末となりました。
一方飲食料品は、-2.3%でした。
◆スーパーマーケット
2019年12月の販売額は1兆3,146億円(前年同月比-2.0%)でした。衣料品は、婦人・子供服・洋品が-10.2%、紳士服・洋品が-9.3%、その他の衣料品が-8.9%、身の回り品が-7.7%であり衣料品全体では-9.4%となっています。こちらも百貨店同様厳しい結果となりました。
一方飲食料品は-0.1%でした。
◆コンビニエンスストア
2019年12月の販売額は1兆633億円(前年同月比+0.6%)でした。
商品別にみるとファーストフード・日配食品が4,073億円(+1.5%)、加工食品2,702億円(+1.3%)、非食品が3,206億円(-0.1%)という結果でした。
嗜好性が高い衣服や家電などと比較すると、日々口にする購入頻度が高い食品関係は販売額の落ちが目立ちませんでした。
2019年のうちに以下の対策をとった企業は売上を落とすことなく順調に推移しています。
①人件費・原材料の高騰により原価調整または値上げに踏み切った
②キャッシュレス決済のポイント還元を通販・店舗にて即導入した
※制度開始後2カ月で780億円分のポイントが還元された
※2020年9月からマイナンバーポイント付与見込み
③増税による巣ごもり化を見越して通信販売を強化した
※結果、コロナウイルス問題後、通販売上は伸びています。
④日本人観光客が多い地域に出店した
⑤駅・空港など交通系販路に出店および納品を開始した
また
・直販など独自の販売チャネルがあり、価格決定権がある
・全国(世界)に対して販売できる卸や通販チャネルがある
・地域に愛される取り組みをしている
・カフェ、物販の垣根なく両方の機能を備えている
・制度変更にも敏感に対応している
という原理原則も忘れてはいけません。
今週もお読みいただきありがとうございました。
いつもお読みいただきありがとうございます。
世界情勢の変化、新型コロナウイルスの猛威、海外訪日客の減少、
増税による消費額の減少などなど、2019年の末から2020年頭にかけて外部環境の変化は激しく、各種の経済指標データが荒れに荒れるスタートです。日本国内の需要の減少は肌感覚で気づいていましたが、ここにきて海外訪日観光客の減少が重なり、全国に出張に出ている我々は、人の動きの変化を非常に感じています。
そうです!人が明らかに少ないのです。
しかし私の関係先の食品製造業・小売業20社くらいの数値を見ている限り、前年売上をそれほど落としていません。むしろ伸びている企業がほとんどです。販路別に売上を見ると落ちている販路もありますが、トータルで見ると落ちていないのです。
それはなぜか?まずは経済産業省の商業統計より2019年12月の速報を見てみましょう。
2019年12月の商業動態統計速報によると商業販売額は41兆4,200億円(前年同月比-5.1%)という結果でした。
このうち小売業は13兆7,580億円(-2.6%)、卸売業は27兆6,620億円(-6.3%)です。
業態別にみてみますと、
◆百貨店
2019年12月の販売額は7,049億円(前年同月比-4.8%)でした。百貨店の主力商品である衣料品は、紳士服・洋品が-9.5%、婦人・子供服・洋品が-7.4%、その他の衣料品が-12.1%、身の回り品が-7.2%であり衣料品全体では-7.9%となっています。
増税後の可処分所得の減少や景況感の悪化、暖冬など、アパレル業界には厳しい年末となりました。
一方飲食料品は、-2.3%でした。
◆スーパーマーケット
2019年12月の販売額は1兆3,146億円(前年同月比-2.0%)でした。衣料品は、婦人・子供服・洋品が-10.2%、紳士服・洋品が-9.3%、その他の衣料品が-8.9%、身の回り品が-7.7%であり衣料品全体では-9.4%となっています。こちらも百貨店同様厳しい結果となりました。
一方飲食料品は-0.1%でした。
◆コンビニエンスストア
2019年12月の販売額は1兆633億円(前年同月比+0.6%)でした。
商品別にみるとファーストフード・日配食品が4,073億円(+1.5%)、加工食品2,702億円(+1.3%)、非食品が3,206億円(-0.1%)という結果でした。
嗜好性が高い衣服や家電などと比較すると、日々口にする購入頻度が高い食品関係は販売額の落ちが目立ちませんでした。
2019年のうちに以下の対策をとった企業は売上を落とすことなく順調に推移しています。
①人件費・原材料の高騰により原価調整または値上げに踏み切った
②キャッシュレス決済のポイント還元を通販・店舗にて即導入した
※制度開始後2カ月で780億円分のポイントが還元された
※2020年9月からマイナンバーポイント付与見込み
③増税による巣ごもり化を見越して通信販売を強化した
※結果、コロナウイルス問題後、通販売上は伸びています。
④日本人観光客が多い地域に出店した
⑤駅・空港など交通系販路に出店および納品を開始した
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・全国(世界)に対して販売できる卸や通販チャネルがある
・地域に愛される取り組みをしている
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