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【要注目】クラフトビールの消費動向は?ビール・発泡酒市場の推移について解説
近年、ビール市場においては消費動向が大きく変化しています。下記は、2000年から2022年にかけての酒類のマーケットサイズ(1世帯当たりの年間支出金額)です。
■酒類のマーケットサイズ(1世帯当たり年間支出金額)推移
こちらを見ると、ビールの消費額は徐々に減少傾向にありますが、2010年以降、発泡酒の消費額が増加し、酒類全体の中でビール・発泡酒が最上位を占めていることがわかります。
この発泡酒のジャンルには、大手メーカーの商品が中心ではありますが、「クラフトビール」と称される商品も含まれます(ビールも同様です)。
2010年以降、大手メーカーが展開した安価な発泡酒がビールの代替品として幅広く普及したことが背景にあると考えられます。
一方で、近年の消費額の伸びには、消費者の嗜好が多様化し、クラフトビールの人気が急速に高まっていることも一因であると考えられます。クラフトビールは、少量生産でこだわりのある製造過程を経て、個性的で風味豊かなビールが出来上がります。その結果、消費者は一般的なビールよりも高品質なクラフトビールに魅力を感じ、商品の選択肢が増えたことで、ビール市場全体の消費が上向きになったとも考えられます。
一方で、ビールや発泡酒といったカテゴリーが依然として主力であり、クラフトビールの人気が急上昇しているとはいえ全体の消費量においてはまだほんの一部です(大手メーカーの調査では、1.5~2%ほどともいわれています)。しかし、ビールの消費量べ―スでは減少を続けている中で、クラフトビールの存在感は確実に増しており、今後の市場においてさらに重要な役割を果たすことが期待されています。
次は、ビール・発泡酒の市場規模推移です。
こちらは、先述のマーケットサイズ(1世帯当たりの年間支出金額)に各年の総世帯数を掛け合わせ、国内における市場規模を算出しています。
■ビール・発泡酒の市場規模推移(MS×総世帯数)
2002年にはビール市場は11,673億円に達していましたが、その後徐々に縮小し、2022年には6,277億円と約67%の規模にまで減少しています。一方、発泡酒市場は同期間において、1,631億円から4,818億円へと拡大し、約3倍の成長を遂げました。
2010年以降は、ビールと発泡酒の市場規模は、合わせて約5,000億円前後で横ばいの状態が続いています。
これは、クラフトビールを含むビール・発泡酒市場が消費者のライフサイクルにおける成熟期~安定期に差し掛かっている状態であると言えるのではないでしょうか。競争が激しくなり、消費者の目や舌が肥えて生きている中で、造ったらすぐ話題になって売れる時代ではないということです。消費者の購入ポイントはどんどんパーソナル化してきていて、自分の欲しいものや好み、予算に合わせて買うようなフェーズに至っています(下記図参照)。
そのため、今後クラフトビール事業を進めていくうえでは、商品やブランドの差別化や、商品・商圏・客層において“一番化“していくことがポイントになってきています。
開業をご検討されている皆様は、上記点に充分な注意を払う必要性があると言えるでしょう。
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